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2005年 02月 05日 ( 5 )1 ▲
by kattyan60
| 2005-02-05 23:32
| 食を語る
時は流れ、住む人も代わり、風景すらも変わってしまっている。
そこには過去の想い出さえも霞みがちなのが寂しい。 いつだったかそこを訪ねた。 僕が育った家は無くなり、そこは駐車場になっていた。 その駐車場の一角に立ち、ここが義父の座ってたところ、ここがお母ちゃんの場所、 そしてここは僕の座ったところだったと、その時家の中がありありと思い出された。 座って給仕をするお母ちゃんもそこに居る、仏頂面をしてコップで酒を飲んでる義父もそこに居る、ラジオから舞鶴港へ到着した戦地よりの帰国者名簿が読み上げられている。 僕は最後の芋粥を食べてしまい茶碗を舐めていた、今ならお行儀が悪いでしょと嗜(たしな)めるところだが当時はそれを許した程食料が不足していた。 畑だった処にはサトウキビやトウモロコシが植わり、地にはナンキン(かぼちゃ)が実を結んでいた、そこにも家が建ち生活が始っていて、その家の子供達も僕と同じように思い出す時がきっと来るんだろう。 そこの君、元気かい? ■
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by kattyan60
| 2005-02-05 23:12
| 山の彼方の空遠く
僕の通う小学校の生徒は貧富の差が大きく、[ええし](金持ち)の子が多かった。
貧しい家庭だった僕の義父は襖の引き手を作る職人で自営をしていたようだ、お母ちゃんが嫁いだ頃は先妻さんが亡くなり、嫁に出た娘と中学生息子を育てるのが困難だった事と僕を抱えて経済的に困窮してたお母ちゃんの双方の利益が合致したんでしょう。 だけどその問題は解決したものの、夫婦の関係は上手く行ってなかったようでした。 今も鮮明に覚えているのは或る日、義父が銭湯へ行く代金が無いと騒ぎだし、外から帰ってきた僕の首を捕まえて『お前が盗ったんやろ、そんな事をするのは わしの子やないからや』と紐で縛り鴨居にぶら下げられちゃったんですね、その時から縛られるのが好きになっちゃた、嘘よ お母ちゃんは義父の座る付近を捜し、座布団の下から出てきたのを義父の鼻面に出し、黙って僕を降ろしてくれたんです、義父は謝らず黙って銭湯へと行ったんです。 お母ちゃんは僕を抱きしめて小さい声で『ごめんね、ごめんね』と云いい続けてました。 その日から僕は義父を無視するようになったんです。 今、義父は気の毒な人だと思います、先妻さんが亡くなり実の息子はグレてしまい、娘は離婚してしまうし、自営も上手くいかずに兄弟子の会社へ勤務するもののそこも時代の流れで倒産するし、晩年には後妻(母)は家を出てしまった。 それは自分で作った部分でもあるんだが気の毒だとしか思えない晩年だった。 自分の過去を記することを嫌う人も居られるようだが、僕はそれを公表することで今暴力を振るってる旦那に反省を促し、良い人生にする事も自分の少しの努力で出来るのだと知って欲しいのです。 ■
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by kattyan60
| 2005-02-05 21:04
| 山の彼方の空遠く
おじや
wanko様の記事を拝見して思い出したんです。 僕が何歳頃だったか覚えていないが幼かったのは確かでしょう。 ご飯と云えば麦飯で、今は健康的だとか景勝地などで[麦トロ]とお洒落になっちゃっていますが、麦飯なんて美味しいとは思いませんでした。 何処で手に入れたのかお米を1升瓶に入れて、ハタキの柄で突いて精米して それだけでは量が少ないのでサツマイモと水で増量するんです。 それが芋粥でして当時の僕には超ご馳走なんです、仄かに甘いそれをお代わり出来るのは2杯です、3杯目を出すと『これはお父さんの分だから我慢しなさい』と義父に遠慮したお母ちゃんも辛かったことでしょう。 スイトンも多く食卓に登ったもんです、だけど中身の無い団子だけの澄まし汁でしたがそれも僕の好きなものでした。 物価が高騰し、生活も大変だったことでしょう。 義父の葬式の日に、義父の弟さんから『お前の親父にね、種芋を買わされたことがあって、不味くても捨てる訳にもいかず醤油を掛けて食べたんやで、酷い親父や』と 聞かされたが僕は黙って頭を下げるしかなかった。 そのような事で被害を受けた弟さん達も多かったようで、親戚付き合いにもお母ちゃんのご苦労が想像できたもんです。 物の無い時代と今の飽食の時代とを生きてきて思うに、昔の芋粥だけで満足できることを学ばねばならないような気がします、ツバメの巣にフカヒレのコースを食べても「少し不味いんじゃないかな?」と奢った気持ちを反省せねばとwanko様の記事を読んで考えたのでございます。 だけど美味しい物を食べたいなぁ (こらっ〜) ■
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by kattyan60
| 2005-02-05 20:02
| 食を語る
午後10時過ぎに息子から電話があって『親父、今から行くぞ』
ガッチャとドアが開いてドサドサと煙草をくわえて入ってきよりました。 『先日借りてたDVDを返しにきたよ、それからこれはお姉ちゃんから親父にだって』と 剥き出しのイチゴを1パック突き出したんです。 息子は今日、運送の仕事で東京へ行く途中、娘に呼び出しをかけて合流したんだそうなんです。 この姉弟は仲が良くて、娘も呼ばれてノコノコお土産を下げて出て行ってくれたんです。 娘は先日[切迫流産]しかけて入院して退院したところだし、花粉症で鼻がズルズルだし目は痒いし、なのに出てくれるんです。 その折に僕への土産にとイチゴ1パックを託してくれたんです。 息子も運送業で配達とは云えイチゴを1パック10トン車で我が家へ配達です。 その息子と少し雑談をしてDVDを持って『もう少し片付けに頑張れよ』と帰っていきました。 僕、頑張らないもんね。 時間だけはたっぷりとあるもんね〜 ■
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by kattyan60
| 2005-02-05 01:10
| カテゴリーに入らない話
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