確か引き落としのはずなのに
親展と書かれた封書が届いた。
中から、請求書が出て来た。 金額は6千円少々で、これは2台分の携帯電話の代金です。 月々のとは違います、本体、2台分の金額です。 その用紙を握りしめて郵便局へ行くと、決して美人とは云えないが愛想の良い、いつものお姉さんが笑顔で迎えてくれます。 『いらしゃ〜い、今日は何でしょうか?』 僕「あの〜これなんですけど、こちらからで振込みできます?」 お姉さん『はい、大丈夫ですよ』サラサラ、ポンポン ガチャン 音の解説 サラサラ=何やら書き込んでいるペンの音。 ポンポン=握りの大きなハンコを気前よく振り下ろして捺印している音。 ガチャン=数字か日付かナンバーかを押している音。 お姉さん『南さ〜ん、はい送っておきます、お釣りをどうぞ』 僕「ありがとう、ところで、このふるさと小包の蟹ってたくさん入ってますか?」 お姉さん『すいません、私もこのパンフでしか知らないのですよ』 僕「ちょっと娘に電話をしてみますので待ってくださいね」 僕「娘よ、娘、かくかくしかじかで贈ろうと思うんだけど、ワンセット3人前で蟹の足が20本なんだけど、どう?」 娘『ひょっとしておちょくってるん? 蟹好きの私一人でも足らないよ』ドキッ 僕「あの〜2セット?」 娘『2セットだと40本か〜ダーリンに食べさせなければオッケーね、それで良いわ』 飛んでもない電話をしてしまったもんだ、だが、娘は時に折りに色んな物を送ってくれているのに、親父は何もしていなかったとうなだれてしまうのだ。 それで、清水の舞台から飛び降りたつもりで3セットを送ることにした。 愛する娘が健気にも、異国でもあろうかと思う人々の住む地で暮らしている。 そんな娘に、明日から水でも飲んで腹を膨らせてでも送ってやろうと思う父であった。 振込みも済んだし郵便局を後にした父の心は晴れていた。 ランラランラ〜ン、自転車のペダルも軽い。
by kattyan60
| 2006-01-27 14:43
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