通う夫(つま)
その昔、結婚してからも、ご婦人の家に通うという制度があった。
現在、そうゆう関係を恋人と呼び、男が妻帯していると愛人と呼ばれる。 古い言い方をすれば、お手掛けさん、二号さん。 ご婦人からすればそれなりに理想とする関係ではなかろうか。 たまに、家に来て食事を共にし風呂に入り床を共にする。 翌朝 帰って行く、時間が限定されるからそれなりのサービスができるだろう。 ところが毎日決まった時間に帰宅し、『風呂、飯、寝る』の三言で朝の『行ってくる』以外 あまり会話の無い夫婦関係よりは新鮮ではなかろうか。 そうなってしまった夫婦にゲームを提案します。 先に、ご主人が外国へ旅立つ、1日遅れで奥様が行く、パックでなくて航空券だけの 旅でないとゲームにならないので、ご注意を。 空港へ降り立った貴女は不安でしょう? ご主人は迎えに来てくれなきゃ泊まる所も解らない。 この逆も面白そうではないですか? これ幸いに捨て置くのも良いでしょう。 僕が最初に、彼の人に会った日、電話で場所を伝えたがこちらの風体はご存じない。 彼の人の写真はHPで見て判ってたから面白い。 さぁ何処でしょう ? 携帯電話を耳に当てて、僕の直前を歩いて行く長身のご婦人は直ぐに判りました。 あれからもう、1年と半年。 若い時は恋人と呼ばれ男友達、女友達だったのが、お茶飲み友達と呼ばれるように なると、小春日和の縁先に腰かけて、お茶と漬け物をおやつにして、お互いの健康を 話し合う『ねぇ、ちょっとあんたね、この間 腰が痛いて言ってたけどどうなん?』 「うん、まだ少し痛いねん、膏薬(こうやく=シップ薬)貼ってくれますか?」 おばあさんは膝の猫を横に置いて膏薬を取りに立つ。 この方達も通い婚と読んでも差し支えないでしょう。 なんか線香の匂い迄漂ってきそうな雰囲気ですよね。 そんな日々のことに幸せを感じている、病院もそうでしょう。 病院へ行ける事を『いやぁ あんたここ(病院)へ来れる程元気になったんやね?』 「はい、先日迄しんどくて寝てましてんけど、少し良くなったなったから来ましてん」 こんな落語のネタみたいなことが老人社会には現実にあるんです。
by kattyan60
| 2004-12-01 23:17
| 幸せの定義
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