京都こもごも
京都への道路は相変わらず車が混雑しています。
道路を広げられない理由もあるんだそうです。 京都のお得意さんへ通い、作業をこなしていた時に新たに受注した土木系の仕事。 工場長は高齢の方で、『掘削するには[法違いさん]のお札と儀式をしないと掘れないよ』 と言い、暦(こよみ)を調べる。 貝塚などの植木を数本撤去して大きなエアコンを数台ならべる台をコンクリートで 作るためと工場内に35トンの機械を新規導入するにあたって床を掘削し新たに土間を作る 予定なんです。 最高責任者に訴えたんです。掘削の出来る日がこんなに遅れると、生コンの養生期間が 3週間しか無くて、35トンの重量に耐えれるか不安だと。 回答は、工場長の意見は絶対だから我慢してくれと云う。 早速娘に電話をしました。 僕「娘よ、かような事態となってしまってん、セメントの配合スペックを教えてくれ〜」 娘『父よ解った、必要量を計算して教えてくれれば、京都の関連会社へ発注してやる』 体積を計算して、娘に電話をして、打設の日ポンプ車やミキサーが列をなして 現場に到着、不安は除かれないまま施行したが夜は眠れず、底なし沼に機械もろとも沈んで行く浅い眠りの夢を見て飛び起きた事数回。 無事沈む事なく、安定して機械が稼働しだした時、初めて娘に感謝したんです。 京都って街は3〜40cm掘削するのは良いが、超えると遺跡が出て来る古い街。 それに、旧い町並みを潰すということは国民全体の損失となるために、便利と 引き換えには出来ない大きな遺産なんです。 僕の掘削した所は近年まで田畑だったとか、それより以前は古文書を 紐解かなければ判らないと云う。 京都、奈良、鎌倉など歴史上重要な場所での作業は注意を要する。 日本人の心を傷付けての金儲けは止めるに、こしたことはない。 工場長と最高責任者は僕に握手をし『ご苦労様』と声を掛けてくれた。 最高責任者は仕事を辞めた今、親友の一人として個人的に付き合っている。 彼も仕事を辞して奥様とディザインやイベントなどの企画会社を経営するに 至っているジャズ好きの偏屈な紳士43歳。 奥様のディザインするものは素敵で、僕が主催する羽目になった[患者の会] のパンフなどを無償で描いてくれた。良い人ばかりに出会うなぁ〜
by kattyan60
| 2004-11-24 11:37
| 仕事の話
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